在宅医療のお知らせ

更新日:2020年01月31日

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地域包括ケアシステムとは

多くの皆さんが高齢や病気になってもその人らしく暮らし老いを迎えたいと願われていますが、歳を重ねると足腰が弱くなったり、持病が出てきたりとさまざまな問題が生じます。

皆さんの願いを叶え暮らしを支えるためには、

  1. 医療の充実
  2. 介護の充実
  3. 元気に過ごせるよう介護予防を行うこと
  4. 身の回りの家事や見守りなどの生活支援をすること
  5. 生活の基盤として必要な住まいが整うことの五つが住み慣れた地域で提供されること

が必要となります(地域包括ケアシステムの構築)。

医療と介護の充実、連携が大切です

高齢になると多くの方が病院などの医療機関にかかり、必要な検査や治療、服薬をされます。また、身体の機能が弱ったり認知症になり身の回りのことがしにくくなると、ヘルパーの利用や日中を介護施設で過ごすなど介護保険サービスを使われる場合もあります。

今後は高齢者人口の増加が予測され、今以上に医療や介護サービスを充実させる必要がありますし、自宅で療養しながら、必要な時には入院し回復したら自宅に帰ることを繰り返す方が増えます。そのため、地域包括ケアの一つとして医療(主に病院)と介護(地域で生活を支える人たち)との連携が大切になります。

こんなことに取り組んでいます

市では、医師、歯科医師、薬剤師、訪問看護師、リハビリ職、ケアマネジャー、ヘルパー、民生委員など高齢者の在宅生活を支える専門職を交えて、皆さんの在宅生活を24時間体制で支えるにはどうしたらいいか、在宅サービスを支える看護や介護の人材を確保するには何をすべきか、また、高齢者の15%が認知症と言われる中でできるだけ早く認知症を発見し適切な治療や生活の中でできる支援をする必要があるのではないかといったことを話し合い、実践しています。

皆さんも一緒に考えませんか?

私たちの周りでは何が起こっているの?

誰もができるだけ長く健康で自分らしく過ごしたい、住み慣れた地域や我が家で生活したいものです。そのためには、高齢者が安心して暮らせる地域包括ケア体制を作らなければなりませんが、まずは、一人ひとりができることを考え、それを地域の活動、地域づくりへとつなげていくことが大切です。

今の高齢者を取り巻く現状をお知らせします。

1.高齢者の割合がますます増える?(数字は第5期総合介護計画より引用)

  • 総人口はすでに減少し、高齢者人口も数年後には減少します。しかし、人口全体の中で高齢者(65歳以上)が占める割合は増加を続けます。
    高齢化率:22.3%(平成24年)→27.3%(令和7年推計)
  • 今後は、何らかの生活の支えが必要になる人の割合が高くなる75歳以上の高齢者の割合が特に増加します。
    75歳以上の高齢化率:10.8%(平成24年)→15.5%(令和7年推計)
左は高齢化率の推移グラフ:平成24年22.3%がから令和7年27.3%へ、右は75歳以上の高齢化率の推移グラフ:平成24年10.8から令和7年15.5%へ

2.一人暮らしの高齢者が増える?(平成22年:第5期総合介護計画より引用、令和7年は暫定の推計値)

  • 一人暮らしの高齢者数は10年もすると今の2倍以上になります。
    1,900人(平成22年)→4,000人(令和7年推計)
  • 高齢者のみ夫婦世帯も約2倍となります。
    2,900世帯(平成22年)→6,000世帯(令和7年推計)

令和7年の数値は暫定値

左は一人暮らしの高齢者数の推移グラフ:平成22年1,900人から令和7年4,000人へ、右は高齢者のみ夫婦世帯数の推移グラフ:平成22年2,900世帯から令和7年6,000世帯へ

3.認知症は増える?(平成25年6月・厚生労働省研究班発表)

  • 65歳以上の高齢者で認知症の人の割合は15%になると言われています。
  • また、74歳まででは10%、85歳以上になると40%とも言われ、高齢になるほど認知症の人の割合は高くなります。
認知症の年齢別有病率
  • 65歳~:15%
  • 85歳~:40%

高齢になるほど割合は高くなる。

4.健康寿命ってご存知ですか?(平成24年5月・厚生労働科学研究発表)

 表は滋賀県の健康寿命と平均寿命、そしてその差を示したものです。

 男性では10年余り、女性では14年余りの期間、病気や身体の機能の低下など何らかの不自由を感じて生活しなければならないと言われています。(平成22年の数値)

滋賀県の健康寿命と平均寿命
  健康寿命 平均寿命 健康寿命と平均寿命の差
(何らかの医療や介護の支えが必要となる期間)
男性 70.67歳 80.68歳 10.01年
女性 72.37歳 86.75歳 14.38年

5.死亡原因で多いのは?(平成22年・東近江保健所調べ)

 市民の死亡原因として多いものから順に、悪性新生物(30%)、心疾患(15%)、肺炎・気管支炎(11%)、脳血管疾患(8%)と続いています。

 これに伴って抗がん剤治療などがんの治療を続けながら療養生活を送ったり、脳梗塞等の後遺症により退院後もリハビリなどが必要となる方が、今後さらに増えると言われています。 

どうしたらいいの?

病気や認知症、脳梗塞などの後遺症とうまく付き合いながら、通院や自宅で受ける医療サービス、介護サービスをうまく使いながら療養生活を続けることができます。

こんなサービスが利用できます。

1.在宅療養生活をするときに医療的なサービスが使えます。

  • 退院直後で家での生活が不安…
  • 医療的なケアが必要だけど家族だけでするのは不安…
  • 薬がきちんと飲めるか心配…
  • 歯の治療をしたいけど身体が不自由で通院できない…
  • リハビリは続けたいけれど…

こうした不安や心配をお持ちの方は、医師や歯科医師、薬剤師、看護師等によるサポートを受けられます。

自宅で受けられる医療サービス
サービスの種類 サービスの内容
訪問診療・往診(医師) 通院が困難な方に、定期的に継続して医師が自宅に訪問し診療を行います。他に、具合が悪くなった時にだけ来てもらう「往診」があります。 
訪問歯科診療(歯科医師) 通院が困難な方に、歯科医師や歯科衛生士が自宅に訪問し、虫歯の治療や予防、入れ歯の作製や調整、口腔ケアなどを行います。 
薬局の在宅訪問(薬剤師) 医師の指示のもと、薬剤師が自宅へ薬を届けたり、薬の飲み方の説明や薬の副作用などをチェックしたり、薬を飲みやすいように分包したり砕いたりします。 
訪問看護(看護師) 医師の指示のもと、看護師が自宅に訪問し、血圧や体温のチェック、在宅酸素や人工呼吸器の管理、床ずれの予防や処置などを行います。 
 訪問リハビリ(理学療法士、作業療法士、言語聴覚士) 医師の指示により、リハビリ専門職が自宅に訪問し、個々の状態に応じたリハビリを行います。 
相談先のお知らせ
  1. 入院中の方
    • 退院後すぐにサービスが利用できるよう、入院中から病院のソーシャルワーカー(地域連携室の相談員など)や退院調整を行う看護師などに相談してください。
  2. すでに在宅療養をされている方
    • ケアマネジャーやかかりつけ医、かかりつけの薬局に相談してください。
  3. 介護保険申請が必要な方
    • 医療のサービスを使う場合でもがんの末期など特別な場合を除いては介護保険の申請が必要です。
    • 介護保険課にご相談ください。(電話番号:33-3511 、平日8時30分~17時15分)

2.生活に何らかの支えが必要になったら介護保険サービスが使えます。

 介護保険サービスは、訪問介護や訪問入浴など自宅にヘルパーなどが訪問しサービスを提供してくれるものや、デイサービスや小規模多機能(通い、泊り、訪問がセットで提供される)など様々な種類があります。また、認知症の方が利用するデイサービスやグループホームもあります。

 一人ひとりの身体の状態や生活環境、ご本人やご家族の希望に応じて、それぞれに合ったサービスを組み合わせて使うことができ、安心して毎日の生活を送ることができるようサポートを受けられます。

 サービスを利用するには、介護保険の申請を行い認定を受ける必要があります。申請については、介護保険課(電話番号:33-3511、平日8時30分~17時15分)までお問い合わせください。

<病気や加齢などにより日常生活への不安を感じておられる方、もの忘れが気になるなどの方は、お気軽にご相談ください。>

  • 地域包括支援センター(長寿福祉課) 電話番号:31-3737
  • 介護保険課 電話番号:33-3511

一人ひとりにできることから地域みんなでできることへ

1.一人ひとりができること

  • 日常生活の中で、運動や食事などの生活習慣に気をつけましょう。
  • かかりつけ医を持ち、日頃から健康管理や病気の進行予防をしましょう。
  • 特定健診などで体の健康をチェックしましょう。
  • 地域での体操教室に参加したり自分でリハビリをして予防をしましょう。
  • 一日一回は外出したり、家族や友人、近隣の人とお話ししてみましょう。
  • エンディングノートなどを活用し、万が一の時の治療や介護への希望を考えておきましょう。

2.地域みんなでできること

  • 近隣の人とあいさつするなど日頃からお互いを気にかけ合いましょう。
  • 近所の人たちが集まり楽しく交流しませんか。数人で集まることから始めてみましょう。
  • 地域の人たちが集まり、地域の問題を話し合ってみましょう。老人会などで話し合ってもいいですね。
  • 少しの困り事(ごみ出し、掃除、買い物など)なら、近所や親しい友人などで助け合える仲間づくりをしましょう。

私たち一人ひとりができること、地域みんなできることを考え、行動することで、すべての方が自分らしく安心して暮らせる地域を作りましょう。

この記事に関するお問い合わせ先

福祉保険部 長寿福祉課
〒523-0082 滋賀県近江八幡市土田町1313
電話番号:0748-31-3737
ファックス:0748-31-3738
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