平成29年度税制改正について

更新日:2020年01月31日

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給与所得控除の見直しが行われ、給与所得控除の上限額が段階的に引き下げられることとなりました。

給与所得控除の見直し(上限額の引き下げ)

給与所得控除の見直しに係る一覧
区分 現行 平成29年度課税分 平成30年度以降の課税分
上限額が適用される給与収入額 1,500万円 1,200万円 1,000万円
給与所得控除の上限額 245万円 230万円 220万円

給与所得の計算表

課税年度ごとの給与所得の計算方法は次のとおりです。

現行(平成26年度~平成28年度課税分)
給与等の収入金額(A) 給与所得の金額
651,000円未満 0円
651,000円以上1,619,000円未満 A-650,000円
1,619,000円以上1,620,000円未満 969,000円
1,620,000円以上1,622,000円未満 970,000円
1,622,000円以上1,624,000円未満 972,000円
1,624,000円以上1,628,000円未満 974,000円
1,628,000円以上1,800,000円未満 A÷4(千円未満切捨て)×2.4
1,800,000円以上3,600,0000円未満 A÷4(千円未満切捨て)×2.8-180,000円
3,600,000円以上6,600,000円未満 A÷4(千円未満切捨て)×3.2-540,000円
6,600,000円以上10,000,000円未満 A×0.9-1,200,000円
10,000,000円以上15,000,000円未満 A×0.95-1,700,000円
15,000,000円以上 A-2,450,000円
平成29年度課税分
給与等の収入金額(A) 給与所得の金額
651,000円未満 0円
651,000円以上1,619,000円未満 A-650,000円
1,619,000円以上1,620,000円未満 969,000円
1,620,000円以上1,622,000円未満 970,000円
1,622,000円以上1,624,000円未満 972,000円
1,624,000円以上1,628,000円未満 974,000円
1,628,000円以上1,800,000円未満 A÷4(千円未満切捨て)×2.4
1,800,000円以上3,600,000円未満 A÷4(千円未満切捨て)×2.8-180,000円
3,600,000円以上6,600,000円未満 A÷4(千円未満切捨て)×3.2-540,000円
6,600,000円以上10,000,000円未満 A×0.9-1,200,000円
10,000,000円以上12,000,000円未満 A×0.95-1,700,000円
12,000,000円以上 A-2,300,000円
平成30年度課税分以降
給与等の収入金額(A) 給与所得の金額
651,000円未満 0円
651,000円以上1,619,000円未満 A-650,000円
1,619,000円以上1,620,000円未満 969,000円
1,620,000円以上1,622,000円未満 970,000円
1,622,000円以上1,624,000円未満 972,000円
1,624,000円以上1,628,000円未満 974,000円
1,628,000円以上1,800,000円未満 A÷4(千円未満切捨て)×2.4
1,800,000円以上3,600,000円未満 A÷4(千円未満切捨て)×2.8-180,000円
3,600,000円以上6,600,000円未満 A÷4(千円未満切捨て)×3.2-540,000円
6,600,000円以上10,000,000円未満 A×0.9-1,200,000円
10,000,000円以上 A-2,200,000円

給与所得者の特定支出控除の見直し

給与所得控除の上限額引き下げに伴い、その年中の特定支出の額の合計額が給与所得控除額の2分の1に相当する金額を超える場合には、一律にその超える部分の金額を給与所得控除額に加算できることとされました。

給与所得者の特定控除額一覧
給与収入金額 適用判定の基準となる特定支出の合計額
現行
適用判定の基準となる特定支出の合計額
平成29年度以降の市・県民税
(平成28年分以降の所得税)
1,500万円以下 給与所得控除額×1/2 給与所得控除額×1/2
1,500万円超 125万円 給与所得控除額×1/2

この特定支出控除を受けるためには確定申告が必要です。

日本国外に居住する親族に係る扶養控除等の書類の添付等義務化

平成29年度以後の市・県民税の申告(平成28年分以後の所得税の確定申告)等において、国外居住親族に係る扶養控除等の適用を受ける場合は、「親族関係書類」および「送金関係書類」の添付または提示が必要となりました。

  •  給与所得者等が、年末調整等の際に源泉徴収義務者に対し、国外居住親族に係る「親族関係書類」および「送金関係書類」を扶養控除等申告書に添付または提示している場合を除きます。
  •  国外居住親族が16歳未満であっても、市・県民税の非課税限度制度の適用を受けようとする場合は、上記の関係書類の添付または提示が必要です。

親族関係書類とは

次の(1)または(2)のいずれかの書類で、国外居住親族が納税者の親族であることを証するものをいいます。当該書類が外国語で作成されている場合には、日本語での翻訳文も必要です。

  1. 戸籍の附票の写しまたは国または地方公共団体が発行した書類および当該国外居住親族の旅券(パスポート)の写し
  2. 外国政府または外国の地方公共団体が発行した書類(国外居住親族の氏名、生年月日及び住所または居所の記載があるものに限る。)

外国政府または外国の地方公共団体が発行した書類は、例えば、戸籍謄本、出生証明書、婚姻証明書などの書類が該当し、原本の提出または提示が必要です。

送金関係書類とは

次の(1)または(2)のいずれかの書類で、納税者がその年において国外居住親族の生活費または教育費に充てるための支払を必要の都度、各人に送ったことを明らかにするものをいいます。当該書類が外国語で作成されている場合には、日本語での翻訳文も必要です。

  1. 金融機関の書類またはその写しで、その金融機関が行う為替取引により、納税者から国外居住親族に支払をしたことを明らかにする書類(送金依頼書の控えなど)
  2. クレジットカード発行会社の書類またはその写しで、国外居住親族がそのクレジットカード発行会社が交付したカードを提示して商品等を購入したこと等により、その商品等の購入等の代金に相当する額をその納税者から受領、または受領することとなることを明らかにする書類(クレジットカード利用明細書など)

国外居住親族が複数いる場合には、国外居住親族の各人ごとに送金関係書類が必要です。

金融所得課税の一体化

税負担に左右されずに金融商品を選択できるよう、異なる課税方式の均衡化を図る観点から、公社債等の課税方式を株式等の課税方式と同一化することとされました。

また、特定公社債等の利子および譲渡損益ならびに上場株式等に係る所得等の損益通算の範囲を拡大し、3年間の繰越控除ができることとされました。

公社債等に対する課税方式の変更

平成28年1月1日以後は、公社債を「特定公社債等」または「一般公社債等」に区分したうえで、次のとおり課税方式が変更されます。

公社債の種類
特定公社債等 一般公社債等
特定公社債、公募公社債投資信託の受益権、証券投資信託以外の公募投資信託の受益権、特定目的信託の社債的受益権で公募のもの 特定公社債以外の公社債、私募公社債投資信託の受益権、証券投資信託以外の私募投資信託の受益権、特定目的信託の社債的受益権で私募のもの

「特定公社債等」に該当する公社債 国債、地方債、外国国債、公募公社債、上場公社債など

1.公社債等に係る利子所得等の課税方式

公社債等に係る利子等は県民税利子割(5%)の源泉分離課税(特別徴収)でしたが、特定公社債等に係る利子等については、納税者が上場株式等に係る配当所得等として申告分離課税(市民税3%、県民税2%)の選択ができるようになりました。なお、一般公社債等の利子等については、県民税利子割(5%)の源泉分離課税に変更ありません。

2.公社債等に係る譲渡所得等の課税方式

公社債等の譲渡所得等は非課税とされていましたが、上場株式等に係る譲渡所得等として申告分離課税(市民税3%、県民税2%)とすることになりました。ただし、源泉徴収口座(特定口座)内の特定公社債等の譲渡所得等については、県民税株式等譲渡所得割(5%)として源泉分離課税(特別徴収)されますが、納税者が上場株式等に係る譲渡所得等として申告分離課税(市民税3%、県民税2%)を選択することができます。なお、一般公社債等の譲渡所得等については、一般株式等(非上場株式等)に係る譲渡所得等として申告分離課税(市民税3%、県民税2%)の対象となります。

株式等に係る譲渡所得等の分離課税の改組、損益通算範囲の拡大

株式等に係る譲渡所得等の分離課税について、上場株式等に係る譲渡所得等と非上場株式等に係る譲渡所得等を別々の分離課税制度としたうえで、(1)特定公社債等および上場株式等に係る譲渡所得等の分離課税と(2)一般公社債等および非上場株式等に係る譲渡所得等の分離課税に改組されます。
この改組に伴い、特定公社債等の利子所得および配当所得が上場株式等の譲渡損失および配当所得の損益通算の特例に加えられ、これら所得間と上場株式等の配当所得や譲渡所得等(申告分離課税を選択したものに限る)との損益通算が可能となりました。
なお、従来可能であった上場株式等の譲渡所得等と非上場株式等の譲渡所得等との損益通算はできないこととされています。

【医療費控除の特例】セルフメディケーション税制について(平成30年度以後)

適切な健康管理の下で医療用医薬品の代替を進める観点から、平成29年1月1日から平成33年12月31日までの間(5年間)に自己または自己と生計を一にする配偶者その他親族に対して一定のスイッチOTC医薬品(要指導医薬品及び一般用医薬品のうち、医療用から転用された医薬品)を購入した場合、健康増進や疾病予防への取組みとして一定の健康診査(特定健康診査、定期健康診断、健康診査、がん検診など)や予防接種を行っているときには、その年中に係る一定のスイッチOTC医薬品を購入費用の合計額が1万2千円を超えたときは、その超える部分の金額(8万8千円を限度)をその年分の総所得金額等から控除できる制度が創設されました。

  • 本特例の適用を受ける場合は、現行の医療費控除を受けることはできません。(従来の医療費控除との選択)
  • 各年分確定申告等の申告が必要ですので、領収書および一定の健康診査等を行ったことを明らかにする書類(健康診断等の結果通知書の写しなど)を大切に保管しておいてください。

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