景観法に基づく景観重要建造物

更新日:2020年01月31日

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平成16年12月に施行された景観法ですが、その中で「景観重要建造物」について定められており、景観上重要な建築物を指定して積極的に保全していくことを目指す内容となっています。

法によると、景観行政団体の長(近江八幡市長)は、地域の景観の核となるような景観上重要な建築物や工作物を景観重要建造物として指定することができるとなっています。

指定後の法的効果として、

  1. 所有者に適正な管理義務発生
  2. 現状変更の規制(変更の際には景観行政団体の長の許可)
  3. 景観行政団体及び景観整備機構と所有者が締結する管理協定に基づく管理

などがあります。

現在、近江八幡市内には、景観重要建造物として指定されている建造物が3箇所あります。  

1.寶珠寺(ほうじゅじ)本堂

指定年月日

平成18年11月20日

所在地

近江八幡市円山町

外観の特徴

宝暦4(1754)年7月に建築された当建物は、木造瓦葺平家建で屋根の形状は宝形造りとしている。棟には方形棟露盤宝珠、隅には獅口隅鬼瓦を持ち、のびやかな優雅さを感じることが出来る。

正面中央部の格子戸は、上部が引き上げ式、下部は取外し可能となっており内部の毘沙門天立像を容易に拝する機能性を持っている。また、側面には華頭窓(火灯窓)があり繊細な造りを窺うことが出来る。

当建物は、この地域の産業であるヨシ問屋の寄附により建てられたと言われている。当時の繁栄、また今後のヨシ産業の活性の為にも重要な建物である。

寶珠寺本堂の外観写真

寶珠寺本堂

2.寶池山西願寺(ほうちざん さいがんじ)本堂

指定年月日

平成19年12月13日

所在地

近江八幡市船木町

外観の特徴

本堂は、県指定文化財の正福寺本堂と平面構成などで共通点が多く見られ、琵琶湖西岸の寺院から移築された仮本堂と伝えられる。構造形式・細部意匠などから17世紀中期頃の建築と見られ、桁行七間、梁間五間、周囲に庇一間をまわし、正面に向拝一間をつける。屋根は入母屋造り茅葺で、庇と向拝は桟瓦葺を持つ。

最も特徴とされる地元特産のヨシで葺かれた屋根は、適切に維持管理され、現在でも往時の姿を変えることなく建つその姿は威風堂々としている。また、八幡山城出丸から望む瓦屋根の町なみの中で、一際存在感をあらわし景観上重要な建造物であることを示している。

指定に際しては、寺院自体が地域の中で重要な景観構成要素であることと共に、日常の活動(びわ説法等)が複合的な風景として評価される。

寶池山西願寺本堂の外観写真

寶池山西願寺本堂

3.清見寺(せいけんじ)本堂

指定年月日

平成24年4月24日

所在地

近江八幡市円山町

外観の特徴

清見寺本堂は、重要文化的景観第1号「近江八幡の水郷」の一部を構成する里山である円山の南山麓に位置し、円山神社へ続く参道の石段の横に建立されている。建物は木造一重、入母屋造茅葺(材料;ヨシ)で、正面は桟瓦葺である。

市内で3ヶ所となった地元のヨシを使用したヨシ屋根が残る寺院建物で、ヨシ産業を考える上で重要な建物であり、重要文化的景観を構成する地域の景観上重要な建造物であることを示している。

清見寺本堂の外観写真

清見寺本堂

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都市整備部 都市計画課
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