~教育長室から~

更新日:2020年01月31日

ページID 7138

No.19『無私の心』

令和2年1月6日

令和2年 教育長室から

NO.19

『無私の心』

近江八幡市教育長 日岡 昇

 明けましておめでとうございます。今年は子年。『ネズミ』は十二支の中で最も小さな動物ですがなかなか利口者です。学習能力や環境に対する適応力が高く、特にその繁殖力の高さから、繁栄の象徴とされ、『子年は繁栄する』と言われています。どうか今年は、市民全てのみなさまが平和で幸福な生活が送れる事を心から願っています。

 ここ数年、自然災害が多く発生し、昨年も多くの方々の尊い命が犠牲になりました。一説には地球の温暖化の影響により、今後も自然災害は増加傾向にあると言われていますが、未来の子どもたちのために、私たちに今できることもたくさんあります。市民のみなさまと共に、一つ一つ意欲的に取り組んでいきたいものです。共にがんばりましょう。

 今年は夏に東京で二回目のオリンピックがあります。(一部東京以外で開催される競技もあります) 前回は1964年でしたから、56年ぶりの開催です。私は前回のオリンピックを小学校4年生で経験しました。(もちろん見ることを経験したということです)テレビが一般家庭にも普及し始めた時で、白黒テレビにかじりついて家族全員で応援していたことを思い出します。今回のオリンピックも昨年のラグビーワールドカップと同様、大いに盛り上がることを期待しています。

 さて、今回は昨年12月に凶弾に倒れられた中村哲医師について、考えたいと思います。

彼は大学の医学部卒業後、日本の病院で医師として勤務されました。1984年38歳の時、以前から心で温めていたパキスタンで、ハンセン病を中心に医療活動に関わることを決断しました。その後アフガニスタンに拠点を移し、医療分野だけでなく、アフガニスタンの発展に寄与する活動にも精力的に加わりました。

そのきっかけは,2000年に発生した『大干ばつ』です。干ばつの影響で感染症が蔓延し、子どもたちや小さな命が奪われていく光景を目の前にしました。実際、病気のほとんどが十分な食料と清潔な飲み水さえあれば救える命でした。そこで彼は医療活動だけでは乗り越えることの出来ない根本的な問題を解決することの必要性に気づき、『干ばつ』の克服に挑戦することにしました。その後医療と共に、専門外であった農業分野にまで活動を拡大。これまで現地の人と共に1,600基の井戸を掘り、「緑の大地計画」として、2003年から灌漑(カンガイ)用水路の建設を始めました。そして東部に流れるクナール川周辺で、近江八幡市の全面積よりやや大きい約16、500ヘクタールを肥沃な土地に蘇らせました。同時にこれらの事業を行うことで、さらなる貢献を果たしたのです。それは『雇用の拡大』です。元々産業そのものが少なく、兵士にならざるを得なかったアフガニスタンの若者約200万人もの雇用を生み出しました。この数はアフガニスタン全人口の15%にもなります。日本で15%というと,なんと1,900万人も雇用を生み出したことになります。

 このようにアフガニスタンの貢献に大きく関わられてきた中村医師。日本国内はもちろん、アフガニスタンでも多くの表彰を受けられてきました。

 危険を顧みずアフガニスタンとそこで出会った人々に、『無私の心』で人々と共に歩んでこられた偉大な人物、中村哲医師。困っている人々を絶対に見捨てない姿勢は、ぜひ見習いたいものです。今年は少しでも中村医師の『無私の心』に近づけるよう、精進していきたいと思っています。ご支援よろしくお願いします。

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