教育長室から

更新日:2021年10月26日

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No.3心を育む「ワクワクドキドキ」 子どもの目が輝くとき

令和3年10月25日

令和3年 教育長室から No3

心を育む「ワクワクドキドキ」 子どもの目が輝くとき

 

近江八幡市教育長 大喜多 悦子

 

近年、グローバル化と情報化の進展、急速な技術革新による超スマート社会( Society 5.0)の到来など、社会のあらゆる分野において物事が速く大きく変化しています。また、新型コロナウイルスによる感染流行が収まらない中、終息の方法を模索しながら社会生活を営む日々が続いています。このような将来の予測が困難な時代であるからこそ、子どもたちには、たくましさ、しなやかさ、粘り強く諦めない力、コミュニケーション能力など、つまり非認知能力といわれる人間としての土台となる力を育てていきたいと思っています。

近江八幡市の子どもたちは、以前(前回)にもお伝えしましたように、今年度行われた文部科学省の全国学力・学習状況調査の結果から「自分にはよいところがある」「難しいことでも、失敗を恐れないで挑戦している」と回答する割合が全国や県全体と比べて高いという結果が出ています。しかし「将来の夢や目標を持っている」と答えた子どもの割合が減ったことについては懸念しています。ただこの傾向は、近江八幡市だけではなく全国的な傾向です。長期化するコロナの影響で学校行事などの中止、延期が繰り返され、子どもたちの心の中で「あきらめ感」や「無力感」を醸成してしまっている可能性があるかもしれません。

2学期開始から約1か月間、緊急事態宣言が発令されていたため、学校では休み時間を短縮したり、飛沫飛散防止ガードを設置して授業を受けたり、給食の時間は会話を控えて食事をしたり、行動を制限する中での生活となりました。9月の子どもたちの様子を見て、少し元気がないと心配される校長先生もいました。子どもたちは我慢し、口には出さないけれどもストレスを抱えていると思いました。

9月末に宣言が解除され10月初めに、私は各校長に、子どもたちの元気が出る取組、「ワクワクドキドキ」する取組や子ども同士が無邪気に遊べる環境や活動を工夫してくださいとお願いしました。もちろん、運動会や校外学習・修学旅行は子どもたちにとっては「ワクワクドキドキ」満載の行事ですが、席替え等の日常のちょっとした変化からでもそんな状況が作れるのではないかとお話ししたところ、ある学校では、担任の発案により4年生の子どもたちが、紙コップと紙皿で「セルフキャッチマシン」を手作りし、ティッシュと輪ゴムで作った球を空に向けて発射させ高さを競う遊びで、クラスのみんなが楽しめる活動をされました。子どもたちはより高く飛ばすために、ティッシュの丸め方やゴムの強度など次々と工夫して遊びを深めていったそうです。

先週、私は運動会を数校参観する機会がありました。どの学校も開閉会式の方法を工夫し種目を縮小した構成でしたが、さわやかな秋空の下、子どもたちは生き生きのびのびと活動していました。特に団体演技をしている子どもたちの目は、自信とやり遂げようとする誇らしい気持ちで輝き、みんなが心を一つにして集中する姿は素晴らしかったです。参観された保護者の皆さんも、精一杯の力を出し自信にあふれる成長した子どもの姿に感動され、その姿をしっかりと心に留めていただいたのではないかと思います。

学校の様々な活動には、協調性や人間関係の調整力など「人と関わる力」、自己肯定感や自立心など「自分に関する力」、つまり非認知能力を高める仕掛けがあります。こういった活動では、子どもたちが主体的に動く場面が多く、主体的に参加しているときには強い意欲が生まれます。コロナ禍での学校行事・体験活動・特別活動においても、時間や規模は縮小しても、主人公である子どもたちの意見を聞き、十分に話し合い、より主体的な取組であるかどうか、これが充実・成功する手立てだと実感しています。

ある学校では、運動会が縮小され「体育発表会」という形に変わったとき、6年生がオープニング映像、エール交換タイムや看板づくりを提案・企画し、タブレット端末で共同してプログラムを作成しました。また、ある学校では、どうしても全員リレーを実施したいと考えた6年生がソーシャルディスタンスを保って、バトンパスをする方法を提案し、実現しました。このような主体性が発揮される場を多く持つことが、子どもの自己肯定感を高め、目標をもって生活することにつながっていきます。

運動会という特別な活動だけでなく、子どもたちの発想・発案を大事にして企画運営を工夫することにより「ワクワクドキドキ」する活動を作ることができると思います。

近江八幡市の子どもたちの頑張っている姿に感動し、子どもたちの心もきっと成長しているだろうと感じました。今後もコロナ禍ですが、校外学習・修学旅行等の諸活動が子ども主体の取組としてより充実していくことに期待をしているところです。

 

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